NPO×ITの心臓部!支援者を管理するデータベースは何がおすすめ?

支援者を管理するデータベースを導入するメリットはなんでしょうか。

Salesforceかkitoneか、はたまたExcelやAccessのままでいいのか。どのようなデータベースを導入するのが最適でしょうか。

まずは名簿をIT化する

NPOでは、日々の業務の根幹は、対人業務です。多様なステークホルダーと関わりながら社会課題を解決していくNPOがほとんどだと思います。私たちはNPOの基幹業務は「人や組織の関係性維持」、すなわち個人や組織のデータを適切に収集、管理し、それらを使用してコミュニケーションすることで関係性を維持向上していくことだと考えています。

NPOがITを利活用する最初の一歩は、「名簿のIT化」です。それは「人や組織の関係性維持」がNPOの基幹業務だからです。

企業のIT化はいわゆる基幹業務(銀行だと勘定、小売だと受発注と在庫など)から着手するのがお決まりです。まずはそこがIT化されないとそれに付随する様々な業務がIT化されません。

この記事では、支援者を管理するデータベースの導入メリット、そしてどのようなデータベースを導入すればいいのかについてお話します。

データベースにすると何がいいのか

「わざわざクラウドのサービスを使わなくても、ExcelやAccessで十分ではないか」「インターネットに支援者データを置くのは不安」というご相談をよく受けます。

なぜデータベースにするのがいいのでしょうか。それは「全員がいつどこでも必要な情報にアクセスできること」と「セキュリティが高まること」の双方が一度で解決できるからです。

様々な団体からご相談いただく内容で多いのが、スタッフが各々のPC上で名簿を作成、管理しているため情報が統一されていないという問題です。

それを回避するためには、情報を全員がいつでもどこでもアクセスできるように保管する必要があります。データベースを導入すると物理的な場所にかかわらず、どこでも情報を見ることができます。

もう一つはセキュリティの向上です。データベースは、いつでもどこでもアクセスできる上にセキュリティも向上します。ExcelやAccessで情報漏えい対策をするために、事務所に来ないとその情報にアクセスできないようにしているとよく聞きますが、データベースを導入すればそのような面倒もなくなります。

これから紹介するサービスはどのサービスも高水準のセキュリティレベルとなる対策を施しています。詳細はここでは説明しませんが、データベースからの情報漏えいは、支援者情報が入ったパソコンが紛失するよりも遥かに小さい確率になるように設計、運営されています。

紙管理の場合はまずはExcelへ

「名簿のIT化」は大切ですが、どのNPOもいきなりSalesforceやkintoneへ移行すればいいというわけではありません。特に現在名簿を紙で管理しているNPOには、当社はデータベースへの移行をあまりおすすめしていません。

理由は一つ。日々の業務の変更が大きく、業務負荷が上がるためです。

紙で管理されている情報は、データ化するためにパソコンで入力する必要があります。これがまず大きな業務追加になります。さらにこれまで紙で見ていた情報をすべてパソコンで見るようになるため、これも大きな業務変更になります。

当社では紙管理の名簿は、まずはExcelで管理するようにおすすめしています。紙管理の場合、業務を大きく変えないといけないためExcel化するだけでも十分な検討が必要です。そうして新しい業務に慣れてくると、Excelでの管理に不満がで始めます。そのタイミングがデータベース化のタイミングです。

Excelからクラウドデータベースにするタイミング

Excelからクラウドデータベースにする大きな転換点は、「複数人で情報を共有する」必要性が出てきたときです。一人が担当し一人が分析するのであれば、Excelの機能で十分です。もし誤操作による削除が不安であれば、Dropboxなどに保存しておけば勝手にバックアップしてくれます。

一人で業務を進めているのにクラウドデータベースを活用すると、デメリットの方が大きいです。まずクラウドデータベースは、インターネット経由でアクセスするので、パソコンに入っているExcelと比較して反応が遅いです。さらに項目追加や変更、分析もExcelの方が操作としては速いです。それはそうです。パソコンの中にあるんですから。このデメリットを、複数人で情報を共有する必要性が上回って初めてクラウドデータベースを検討します。

ちなみにクラウドデータベースにするとExcelに比べ、画面の反応は遅くなりますが、必ず慣れます。操作にコツが必要なだけで、作業が遅くなることはありませんのでご安心ください。

次は、NPOが安価に活用できるクラウドデータベースである「Salesforce」と「kintone」について検討します。

ITが得意な職員がいない団体はkintoneがお勧め

Salesforceは大企業でも使用できるように多くの機能が搭載されています。たくさんのことができる分「どこをどう設定すればいいかわからない」という声をよく耳にします。

kintoneはその機能としては、Salesforceに劣りますが、実際に使い始めるまでの設定、操作はより簡単です。

例えるならば、Salesforceはスーパーカーといえます。しっかりメンテナンスをすればよく走りますが、そのメンテナンスを怠ればうまく走りません。エンジンの構造もある程度知る必要があるし、ドライバーも熟練が必要です。

一方でkintoneはコンパクトカーといえます。スーパーカーほど速く走りませんが、近所に買い物に行くには十分です。免許があれば誰でも運転できますし、車検を受ければエンジンの構造を知る必要もありません。

ITが得意な職員がいない団体にはまずはkintoneをおすすめしています。

人を管理するならSalesforceがお勧め

Salesforceはもともと企業の営業支援ツールです。企業内の担当者や商談情報を適切に管理し、営業活動に活かすために考えられたツールですので、NPOが活用するにもそれに近い業務に活用することができます。

例えば、ファンドレイジングは企業でいうところの営業・マーケティングですので、まさにドンピシャで活用できます。寄付者管理で活用されている理由はこれにあります。

他にもたくさんのボランティアさんや実際に支援している受益者を管理する業務がそれにあたります。

人を管理する業務はSalesforceがおすすめであるということは、逆にいうと人でないものを管理する場合はあまりおすすめしません。在庫管理を含む商品管理などはカスタマイズが必要な上、Salesforceの本来持つ機能をあまり活かせているとはいえません。

これら人と人に紐づく情報以外を管理する場合は、kintoneがおすすめです。

外部の方とのデータ共有が多い場合はkintoneがおすすめ

Salesforceは10ユーザーまで、1GBのデータベースが無料です。対してkintoneは300ユーザー(NPO法人および任意団体のみ。公益法人、社会法人などは割引価格)で年額10,000円です。

さらにSalesforceは外部の方とデータ共有する場合は、Community Cloudという別のライセンスを共有する必要があり、有償です。一方でkintoneはじぶんページというサービスがあり、1ユーザー100円/月で利用できます。

3名以上の外部メンバーとデータを共有する場合、kintoneの方が安くなります。

寄付者に自分の寄付履歴を確認してもらうページや保護者に子どもの情報を確認してもらうページが必要な業務はkintoneが向いています。

まとめ

活用できるデータベースの導入は、検討段階を含めしっかり時間をかけていく必要があります。

今回はいくつか例を出してどのデータベースがいいかを書いてみましたが、それは団体のリソース(ヒトモノカネ)やITリテラシー、対象業務によって大きく変わります。

もし具体的にご検討されている場合は、ぜひカルミナまでご連絡をお願いいたします。

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この記事を書いた人
安藤昭太

株式会社カルミナ代表取締役。テクノロジーをこよなく愛するエンジニア。

コンピューターが好きで、人と話すのも好き。現代のテクノロジーで社会課題を解決したいと誰よりも思い、カルミナを立ち上げる。

海外旅行と食べることが大好きな一児の父。

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